やんごとなき事情があって Steam のアカウントを複数使いわけないといけない人いますよね。私もそうです。
そしてその環境でストVを起動すると毎回チュートリアルが始まってしまってうざい。アカウントを切り替える度毎回。

なんとかならんのかとインターネッツで調べると Windows のユーザーを分けてそれぞれのアカウントを運用してやればいいよってのが出てくる。
なるほどやってみよう。Steam のアカウントを切り替える必要がないからたしかにチュートリアルは一度っきりになった。
でも Windows のユーザーを切り替えるともう片方のユーザーの環境を整えないといけないし、他のアプリとか起動してても一旦それを閉じてユーザーを切り替えた先でまたアプリ起動しないといけないとか結構めんどくさい。
俺は Windows のユーザーを切り替えることなく Steam のアカウントを切り替えて快適にストレスなく遊びたいんや!
ということで今回の手法のご提案です。
環境
2021年2月20日時点の最新 Steam クライアントと最新 WIndows10 パッチが当たった状態。
チュートリアルが毎回始まってしまう根本原因
Windows ユーザーディレクトリ配下にある Steam のセーブディレクトリ内のファイルがアカウント切り替えると上書きされて初期化された状態みたいになる。
どのタイミングでファイルが置き換わるかとかは未検証。たぶんアカウント切り替えた時点ではそのままでソフト起動した時にセーブデータがアカウントに紐付いてるやつか確認してその時のアカウントと異なっていたら初期化してるとかみたいな気がする。確認したわけではないので適当です。
解決方法概要
チュートリアル消化後のセーブデータをアカウントAとアカウントBでそれぞれ別の場所に保存しておき、ゲーム起動時に別の場所に保存しておいたセーブデータを Steam のセーブデータあるとこに上書きする。
ゲーム終了時にはその時のセーブデータをまた別の場所に保存しておいてやる。
これをそれぞれのアカウントでやるためにバッチファイルを作っておき、ストVで遊ぶ時は作ったバッチファイル経由で起動するようにする。
ついでにアカウントの切り替えも楽にできるようにしておきます。
バッチファイルの準備の仕方
説明のために、
メインアカウントのアカウント名を tarou、パスワードを abcde
サブアカウントのアカウント名を jirou、パスワードを fghij
とします。自分の環境で同じものを用意したい時はそれぞれ置き換えて読んで下さい。
Steam の簡易ログインショートカットを作る
まず最初に Steam.exe があるフォルダを調べます。たぶん多くの人はデスクトップに Steam のアイコンがあると思うのでそれを右クリックしてプロパティを選択します。そうすると「リンク先」と書いてるとこがあります。それが Steam.exe の場所です。その文字列をコピーしておきます。

次にデスクトップの空いてるスペースで右クリックして「新規作成」>「ショートカット」の順に選択します。項目の場所を入力してくださいと言われるのでさっきコピーした Steam.exe の場所の文字列を貼り付けます。

そして次へ進むとショートカットの名前を聞かれるのでメインアカウントの名前とかつけて完了します。今回の例だと tarou とかにして保存しておきます。

今作った tarou のショートカットを右クリックしてプロパティを選択します。リンク先が最初にコピーした文字列と同じものになってると思います。
この文字列の後ろに
-login ユーザー名 パスワード
を追加で入力します。今回の tarou の例だと
-login tarou abcde
となります。-login の前に半角スペースを入れて下さい。
全体の文字列は今回の例だと
"C:\Program Files (x86)\Steam\Steam.exe" -login tarou abcde
となります。入力したら「OK」を押して保存しましょう。

これでログインショートカットが完成しました。一回 Steam からログアウトしてこのショートカットをダブルクリックしてちゃんとログインができるか確認しておきましょう。Steam がうまく起動してくれなかったりする場合は何か間違ってるのでやり直しましょう。

確認できたら同様の手順でサブアカウントのほうもログインショートカットを作ります。サブアカウントのほうもショートカットからちゃんとログインができるか確認しておきましょう。

チュートリアル終了後のセーブデータを別の場所に保存
まずメインアカウントのほうでストVを起動してチュートリアルを終わらせてゲームを終了します。
次にエクスプローラーを開いてタブにある「表示」をクリックします。右の方に「隠しファイル」というチェックボックスがあるのでそこにチェックを入れておきます。ついでに「ファイル名拡張子」のチェックも入れておきます。

ここからの説明は人によって違ったりするので適宜自分の環境に置き換えて読んで下さい。
Steam のセーブデータを探しにいきます。特にいじったりしてない場合は PC > Windows (C:) > ユーザー > ユーザー名 のフォルダの下に「AppData」というフォルダがあるのでそこに入ります。

続いて「Local」を選択すると「StreetFighterV」というフォルダがあると思います。ない場合は頑張って探して下さい。
StreetFighterV > Saved の順に進むと「SaveGames」というフォルダがあるのでこれをコピーします。

コピーしたものをどこか適当なとこに保存しておきます。今回はユーザーフォルダの下に新しくフォルダを作ってそこに保存しておくことにします。
エクスプローラーで PC > Windows (C:) > ユーザー > ユーザー名 のとこまで戻って空いてるスペースで右クリックしてフォルダを作ります。名前はメインアカウントの名前にしておきます。
そこに入って先程コピーした「SaveGames」フォルダを貼り付けます。

これでチュートリアル終了後のセーブデータの保存は完了です。
今度はアカウントを切り替えてサブアカウントでも同じようにセーブデータを別の場所に保存しておきます。保存先はサブアカウントの名前にしておきます。

セーブデータを上書きしてからストVを起動するバッチファイルを作る
デスクトップの空いてるスペースで右クリックして 新規作成 > テキストドキュメント を選択します。
クリックして名前と拡張子を変更します。今回の例だと tarou.bat という名前に変更します。「拡張子を変更すると、ファイルが使えなくなる可能性があります。」というアラートが出ますが気にせず「はい」をクリックします。


今度は tarou.bat を右クリックして「編集」をクリックします。そうするとメモ帳が開きます。そこに以下の要領で入力していきます。コピペして必要なとこだけ自分の環境に合わせるといいでしょう。
@echo off
copy "セーブデータの保存先\*.sav" "Steam のセーブデータの場所\"
start steam://rungameid/310950
exit /B 0
3行目の「セーブデータの保存先」を別の場所に移しておいた場所に置き換えます。今回の例だと「C:\Users\damen\tarou\SaveGames」ですね。
次に「Steam のセーブデータの場所」を元々セーブデータが保存されていた Steam のセーブデータの場所に置き換えます。今回の例だと「C:\Users\damen\AppData\Local\StreetFighterV\Saved\SaveGames」です。
置き換えた後は
copy "C:\Users\damen\tarou\SaveGames\*.sav" "C:\Users\damen\AppData\Local\StreetFighterV\Saved\SaveGames\"
このようになったと思います。

次にストVのショートカットを右クリックしてプロパティを開きURLの項目をコピーします。たぶんサンプルの文字列と同じだと思うので同じだった場合は何もしなくて大丈夫です。違った場合は置き換えて下さい。
置き換えた後の全体はこんな感じになってると思います。
@echo off
copy "C:\Users\damen\tarou\SaveGames\*.sav" "C:\Users\damen\AppData\Local\StreetFighterV\Saved\SaveGames\"
start steam://rungameid/310950
exit /B 0
最後は忘れずに変更を保存します。


保存したら作成したバッチファイルと同じアカウントでログインした状態でバッチファイルをダブルクリックします。ストVが起動してくれたら成功です。おめでとうございます。
同様にサブアカウントのほうも同じ手順でバッチファイルを作成したらアカウントを切り替えて作成したバッチファイルで起動してみましょう。
これでチュートリアルを再生せず起動することができるようになりました。
ゲーム終了時のセーブデータを再度別の場所に保存してやる
これは別にやらなくても大丈夫なんですが、ゲーム内でサウンドとかそこらへんの設定変更した場合にその変更内容も毎回ちゃんと反映されるようにするため常に最新のセーブデータを保存しておきます。
起動時のバッチファイル作成と同様にまずはバッチファイルをデスクトップに新規作成します。名前は tarou_owari.bat とかでいいでしょう。
中身は
@echo off
copy "Steam のセーブデータの場所\*.sav" "セーブデータの保存先\"
exit /B 0
こんな感じで起動時と逆のことをやるだけです。
置き換えた後は今回の例だと
@echo off
copy "C:\Users\damen\AppData\Local\StreetFighterV\Saved\SaveGames\*.sav" "C:\Users\damen\tarou\SaveGames\"
exit /B 0
です。保存を忘れずに。

一連の流れ確認
- Steam をログアウト
- ログインショートカット(メイン)をクリックしてメインアカウントにログイン
- ストV起動バッチ(メイン)を使ってストV起動
- ストV終了後セーブデータ保存バッチ(メイン)をダブルクリック
- Steam をログアウト
- ログインショートカット(サブ)をクリックしてサブアカウントにログイン
- ストV起動バッチ(サブ)を使ってストV起動
- ストV終了後セーブデータ保存バッチ(サブ)をダブルクリック
この流れで問題なくチュートリアルが再生されず繰り返すことができるようになっていれば設定は完了です。お疲れ様でした。
おわりに
知り合いのPC不慣れな人向けに出来るだけわかりやすいように書いたけど、たまたまこのブログ見て試してみよーってやってみた人もいるかもしれません。この流れで同じようにやればできるはずですがこの説明がわかり辛かったりちょっとしたタイピングミスとかに気付かずうまくいかなかったりするかもしれません。
やってること自体は全然難しいことじゃないのでもしうまくいかなかった場合は知り合いのPC詳しい人とかに聞きながら是非試してみて下さい。

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